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炎症性皮膚炎

口内炎

Q1

口の頬粘膜にときどき口内炎ができます。原因は何でしょうか。

A1

再発性アフタが考えられます。

原因としては

  • 小さな外傷(歯の刺激や歯に入れている歯科の金属や矯正用の装具、歯並びが悪い、硬い歯ブラシ、フランスパンなどの硬い食べ物、間違って頬粘膜を噛む)に細菌が感染して潰瘍が生じる。
  • 胃腸障害:口腔内も消化管の一部であり、胃炎や胃潰瘍、腸炎などの炎症があると同様の変化を起こしてくる。
  • 食生活の乱れによるビタミン不足
  • 喫煙
  • 肩や首筋のこりなどがあると血流が悪くなって口内炎ができやすくなる。
  • かぜや各種のストレスが原因になる場合もあります。

治療は、外用療法としてイソジンガーグルなどの殺菌剤でうがいをしたり、ケナログ、アフタッチ、サルコートといった皮膚科専門の治療薬があります。
歯みがきのときに舌ブラシを行ったり、口内洗浄液を使うのも効果があります。
また、内服療法として半夏潟心湯や黄連解毒湯といった漢方薬が有効です。
再発性アフタの他に口内炎を起こしてくる他の疾患として、べ一チェット病といった難治性疾患や疱疹性歯肉口内炎やヘルパンギーナ、手足口病などのウィルス疾患などもありますので専門医での診察を勧めます。

掌蹠膿疱症

Q1

手のひら、足の裏に小さなウミをもった水疱が多発しており、水虫の薬では良くなりません。なんでしょうか

A1

掌蹠膿疱症(しょうせきのうほうしょう)という病気が考えられます。

最初、紅斑や水疱が出現し、しだいに膿疱が混ざってきて、数日で膿疱が乾いて茶褐色のかさぶたが付いてきます。再燃を繰り返すのが待徴で難治性です。約10%の症例で、胸骨や鎖骨などの関節に痛みや腫れをきたします。

ただし、膿疱は無菌性で人にはうつりません。原因は慢性扁桃腺炎や虫歯などの病巣感染による細菌アレルギーや、歯科用金属に対する金属アレルギーと言われておりますが、最近では乾癬(かんせん)という病気の一型という考え方もあります。

治療はステロイドや活性型ビタミンD3などの外用、ミノサイクリンなどの抗生物質、漢方薬、紫外線療法などが有効です。また、検査などの結果、細菌や金属に対するアレルギーがわかれば、扁桃摘出や歯科金属の除去を検討します。日常の注意としては、風邪で悪化しますので体調維持を心掛けます。また、喫煙も増悪因子となりますので控えます。

尋常性乾癬

Q1

尋常性乾癬と診断されましたが原因はなんでしょうか。

A1

根本的な原因は不明ですが、

  • 遺伝的な背景があること
  • 物理的な刺激で悪化すること
  • TH17細胞などの免疫学的な異常が炎症反応に関与していること

などが判明しています。
今後のさらなる解明に期待したいと思います。

Q2

尋常性乾癬の治療はどんなものがありますか。

A2

今のところ完治させる治療はなく、症状や経過年数、合併症の有無、生活習慣などを総合的に判断して決めるのがいいと思われます。
症状が軽ければ活性型ビタミンD3外用とステロイド外用、またその混合薬。
ナローバンドUVB療法が有効です。

関節症状を伴うような重症例では、免疫抑制剤としてのシクロスポリンやメトトレキサートなどの内服薬がありますが、副作用に留意する必要があります。
またモノクロール抗体などの生物製剤(アダリムマブ、インフリキシマブ、ウステキヌマブなど)による治療も行われています。これらは大学病院など基幹病院での治療となります。

最近では、経口薬アプレミラストという乾癬治療薬が注目されています。乾癬の免疫細胞や表皮組織はPDE4発現が亢進し細胞内におけるサイクリックAMP(cAMP)の減少が知られています。同剤はPDE4を阻害することでcAMPを上昇させ、炎症性及び抗炎症性メディエーターのネットワークを調節し、症状を改善すると考えられています。診療所でも処方でき、事前の採血検査も必須ではないことから、経口薬乾癬治療において全身療法の第一選択薬となることが期待されています。