美容皮膚科

しみ・肝斑

Q1

最近頬の茶色い「しみ」が増えています。普段の対策は何かありますか。

A1

「しみ」には色々ありますが老人性色素斑と考えて対策を述べます。

「しみ」は紫外線や皮脂の酸化によって角質層の肥厚とメラニン色素の貯留、皮膚のターンオーバーの乱れによって生じます。まず大切なのは予防で、自分でできるのは、サンスクリーンを用いて紫外線をカットすることですが、サンスクリーンが化粧品の中でももっとも皮膚に負担が大きいと言われています。紫外線吸収剤は紫外線を吸収して変化し不安定な物質に変化して肌にダメージを与えます。
SPFが30以上のものを使います。数値が大きいものは肌への負担も大きいと考えて下さい。

最近では飲む日焼け止めもあり大変有効です。疲労、寝不足、ストレス、皮膚の摩擦や乾燥を避け、ビタミンC,Eを多く摂ることも大切です。

Q2

肝斑の治療にはどのようなものがありますか。

A2

肝斑は難治性の「しみ」です。完全になくすことは困難であり、再発もしやすい「しみ」です。まずは悪化させる原因を除去することが大切です。
治療は強い治療ではなくマイルドな治療の組み合わせによって多方面からアプローチするのが効果的です。

1つはトラネキサム酸やビタミンCの内服です。皮膚の酸化を改善するビタミンC誘導体、プラセンタエキスの美容液や還元作用のあるハイドロキノンやアルブチン、コウジ酸の外用も効果があります。
クリニックで行う治療はケミカルピーリングやイオン導入は穏やかな治療です。また、照射法や使う光源が重要ですが光治療(IPL:インテンスパルスライト)も有効です。 光量が強過ぎると悪化する場合があります。
Qスイッチヤグレーザーをマイルドに照射することで、改善治療に用います。ただし、肌質によってはこの治療が向いてない方もおります。低反応レベルレーザーとしてのロングパルスヤグレーザーもマイルドに照射することで、真皮機能の改善とメラノサイトの安定化に有効。肝斑改善の治療に用います。非常に穏やかな治療で痛みはありません。

そのほか、プラズマによるトラネキサム酸の導入や、高濃度ビタミンCやグルタチオンの点滴といった治療もあります。
いずれにしても体質、肌質、メラニンの色合いと量などによって治療に対する反応は異なりますので、治療の選択および治療の継続を考えていかなければなりません。

Q3

サンスクリーンに書いてあるSPFやPAとはどういう意味ですか。

A3

紫外線防止を目的とするサンスクリーンには、その効きめの指標としてSPFとかPAがあります。

まず、SPFとは紫外線B(皮膚炎をおこし赤くなる)から皮膚を守る強さで、簡単にいいますとSPF20というのはサンスクリーンをつけると、つけない時に比べて同程度に日焼けするのに20倍時間がかかるという意味で、素肌で日に当たると20分で日焼けがおきる場合、SPF20のサンスクリーンを使うと日焼けするまでに20倍遅らせることができるという意味です。ただし100%紫外線をカットできるというわけではありません。サンスクリーンは肌への負担が大きいので日常的に使うのであれば30以上あればさほど効果に違いは無いと言われています。
日本では50以上のものは50+という表示になっています。海外では100というものも売られています。

次にPAですが紫外線A(皮膚を黒くする)から皮膚を守る強さで(+)~(+ + + +)で表示されます。
こんがり小麦色になりたいのなら紫外線B防止用のサンスクリーンを使い、白い皮膚を保ちたい時は紫外線AとBの両方を防止するものを使いましょう。

ただし紫外線Aは波長が長いために皮膚の深いところに達してメラニンを増加させたりコラーゲンの変性を起こして「しみ」や「シワ」の原因になります。
天気が良くないときでも降り注いでいますから注意が必要です。

Q4

平らな老人性色素斑やソバカスの治療はどのようなものがありますか。

A4

まずはレーザー治療です。
黒や茶に反応する強いレーザー光を極短時間照射し、色素に吸収させて皮膚表面の人工的な火傷を起こさせることで、短時間のうち強制的に皮膚の入れ替えを行うものです。いわゆる破壊と再生です。一般的に2週間くらいでかさぶたが出来て剥がれます。しばらく絆創膏で保護する必要があります。一般的に瘢痕などは生じませんが、かさぶたが取れた後に炎症後色素沈着が生じる可能性があり、保護やサンスクリーンの使用が必要です。還元脱色作用のあるハイドロキノンの外用も行う場合があります。一回の治療では取れない場合がありますし、再発することもあります。

次にマイルドな、光療法(IPL:インテンスパルスライト)があります。
レーザーより低い出力の黒や茶に反応する光を照射して少しずつ色を薄くして行く治療で、保護を必要とせずダウンタイムが少ない治療です。光療法の光は赤い色にも反応させることが可能で、血管拡張などの改善にも使われます。
また、真皮層を刺激、活性化して小じわや肌の張りの改善効果が期待できます。定期的に行うことで皮膚の老化を遅らせ、スキンメンテナンスとしての役割を担います。

いずれの治療も熱傷や炎症後色素沈着などのリスクがあり、効果に個人差があります。適応や注意事項をご理解頂いて治療を受けて下さい。

しわ・たるみ

Q1

眉間の「しわ」が気になります。A型ボツリヌス菌毒素について教えてください。

A1

A型ボツリヌス菌毒素を「しわ」のある皮膚に注入することで、コリン作動性の神経に働きかけて筋肉の働きを抑制します。特に眉間の「しわ」にはファーストチョイスと考えていいと思います。アメリカでは美容施術の第一位を占めるほどポピュラーな治療です。半年に一度の注入が必要ですが効果が早く現れます。「しわ」ができないと「しわ」によって作られる眉間の深い凹みが浅くなり、上顔面の強い萎縮の予防効果も期待できます。
筋肉のパワーバランスを調整することでリフトアップ効果やテクスチャーの改善効果も期待できます。
また、目尻の「しわ」の改善にも用います。(治療は保険外です。)

治療には年令制限があり体質によっては治療できない方もいます。この治療によって一時的に表情が変わるなどのリスクもあります。
適応、注意事項をご理解頂いて治療を受けて下さい。

Q2

今までほうれい線にヒアルロン酸を注入してもらっていましたが、顔全体もたるんできています。何か新しい注入方法があると聞きましたが、どのような方法ですか。

A2

ほうれい線も含めた顔面中に現れる「しわ」や「たるみ」は、顔全体のボリューム不足と下垂が原因です。ヒアルロン酸もほうれい線だけに注入するのではなく、頬骨部や頬、顎などに、全体のバランスや美しい顔の形状を意識してリフトアップを兼ねながら注入を行う方法が、現在主流になって来ています。
適応や注意事項をご理解頂いてぜひお試し下さい。

Q3

最近「たるみ」によって頬が下がり「しわ」も気になります。何かいい治療はありますか。

A3

「たるみ」は空気が減った夏祭りのヨーヨーを思い浮かべると分かりやすいのですが、ボリュームの減少と皮膚の表面の張り、引き上げる張力の低下による下垂が原因です。
ボリュームを増やすのにはヒアルロン酸や、多血小板血漿の注入、さまざまな皮膚活性成分を注入する水光注射などの注入系治療や、エルビウムグラスレーザーや近赤外線治療が有効です。

皮膚を引き上げるにはいくつかの治療があります。
ヒアルロン酸は、支持靭帯を引き上げるリフティングポイントに注入することで、顔全体をリフトアップして若々しくさせる新しい注入法です。頰骨部に注入することでほうれい線も浅くなります。
次に機械を使った治療で、高周波と高密度焦点式超音波治療という超音波による治療があります。
高周波治療は、加熱による真皮のタイトニングと皮膚再構築作用を有します。
高密度焦点式超音波治療では、皮膚から1.5mm 3mm 4mmの顔用があり、その深さに焦点を当てて加熱し熱収縮によるタイトニングを行います。真皮中層から下層、皮下組織浅層(SMAS)と呼ぶ膜様構造に焦点を当てることができます。

様々な深さに色々なアプローチを行い、その人に最適な治療の複合的な組み合わせが可能です。適応、注意事項をご理解頂いて治療を受けて下さい。