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湿疹/皮膚炎

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アトピー性皮膚炎の原因は何なのでしょうか。
主に2つの原因が考えられます。
 
ひとつは皮膚の乾燥によるバリヤ機能の低下で、これは皮脂腺の未発達と角質に含まれるセラミドと呼ばれる皮膚のうるおい成分が低下しているためにおこると言われています。 乾燥した肌は汗、石鹸、衣類などの接触源やダニ、ハウスダスト、細菌、ウイルス、カビなどが皮膚の中にまで容易に入り込みます。 また、乾燥した肌は皮膚の水分も逃げていってしまいます。
 
もうひとつの原因は入ってきた刺激つまり接触、食物、環境アレルゲンなどに対して過剰に反応を示して炎症を起こしてくることです。
さらにアトピー肌といわれるかゆみに対する敏感な体質で、掻きだすと止まらないことも悪化要因になります。
 
乳幼児はときに食物が原因のことがありますが、食事がアトピー性皮膚炎に与える影響率は10%以下といわれています。
体調が良好で病気を押さえ込む力が十分なときは、皮疹の悪化は起こりませんが精神的、肉体的ストレスが強いと皮疹が増悪します。
アトピー性皮膚炎の治療について
大切なことはかき壊しによる皮膚炎の悪循環を断ち切ることです。
 
まず皮膚炎の抑制です。ステロイド外用薬は使い方さえきちんとしていれば大変有用な薬で、病状や部位に適した使い方が大切です。
次ぎにかゆみを取ってあげることで、抗アレルギー剤や抗ヒスタミン剤が有効です。 原因の除去が必要で、原因が続いているといつまでも薬を切らすことができません。 各種の検査を受け抗原を探したり、日常生活の中から刺激となっている増悪因子を探り当てる努力をする必要があります。
 
大変重要なのがスキンケアです。垢や汗などの老廃物、古い軟膏の除去と皮膚の角質へ水分を補給する意味で入浴が大切です。 できれば低温の湯船に長めに入ることをお勧めします。そしてスキンケア用の軟膏をつけてふだんから皮膚の状態を整えます。  
体調を整えストレスに打ち勝つ体力を養うことも重要です。
怪しげな民間療法に頼ったり、必要以上にステロイドを怖がることも止めましょう。
食事制限は必要なのでしょうか。
食物がアトピー性皮膚炎に与える影響率は約10%といわれていますが、この問題を考える場合、乳幼児とほかの年齢層とに分けて考える必要があります。
 
乳幼児では腸管が未発達で免疫系が完成されておらず、卵、牛乳などのアレルゲンの吸収を抑制できないために他の年齢に比べて食物アレルギーをおこす確率が高くなります。 腸管が十分に発達した年長児以降ではあまり食物アレルギーは問題になりません。
乳幼児でも問題になるのは食事のあとに蕁麻疹を起こすようないわゆる即時型アレルギーで、アレルゲン食の制限を加えたほうが良いと思われますが、湿疹タイプではあまり神経質にならない方が良いというのが現在主流な考えです。
アトピー性皮膚炎とダニの関係を教えてください。どのようなダニ駆除が有効なのでしょうか。
アトピー性皮膚炎の大きな原因の一つとしてヒョウヒダニによるアレルギーがあります。
 
ダニが皮膚を刺すことが原因だと考えるお母さんもいるかもしれませんが、そうではなくダニのふんや死骸のかけらを鼻や口から吸い込んだり、皮膚に接触することによってアレルギー反応がおきアトピー性皮膚炎になるのです。
 
■ダニを増やす要因として
気温20度前後
湿度50%以上
人が住んでいること(ダニ はえさとして人のフケやアカを食べる)
空気が動かないこと
隠れた産卵できる繊維 のすきまがあること
など。
 
とくに畳のうえのカーペットや、カーペットの二重敷き、ソファの上の毛布やマット、敷きっぱなしの布団や毛布が絶好の繁殖場所になります。ダニ駆除 は殺ダニ剤などで殺しただけではダメで、ダニ取り専用の掃除機などによるダニ抗原そのものの除去が必要です。
また、ダニを通さない寝装具なども利用すると良いでしょう。
ダニアレルギーの有無は血液検査で分かります。
アトピー性皮膚炎でかゆみがどう生じ、どう対処したら良いのでしょうか。
アトピー性皮膚炎でかゆみがおこる理由としては
 
体質的にかゆみの刺激に弱く かゆみが長く続き体中がかゆくなったりする。
皮膚炎が長く続くと神経が表皮の中に 伸びよけいかゆみに敏感になる。
 
皮膚の乾燥で角質が毛羽立ち、衣類などで知覚 神経が刺激されかゆみが生じる。
皮膚から進入してくるいろいろなアレルゲンや起痒 物質によってヒスタミンなどの知覚神経刺激物質が増加してかゆみが生じる。
などによります。
 
■かゆみに対する対策ですが、
皮膚の炎症自身を抑える。最も有効なのは ステロイド済の外用です。
かゆみを抑制する抗ヒスタミン剤などの内服を行う。とくにかゆみは夜間に強いので就寝前に 飲むようにこころがける。
保湿剤などで皮膚の状態を整える。
皮膚への刺激になっているアレルゲンや刺激を検索しその除去に努める。
風呂や部屋の温度を下げたり運動を控えめにする。
アルコールや辛い 刺激物を避ける。
精神的にイライラせず、かぜをひかないよう体調を整える
などです。
アトピー性皮膚炎に対する民間療法を試してみたいのですが、どうなのでしょうか
現在アトピー性皮膚炎にたいする民間療法には実に様々な治療法があり、本屋にも数十冊にのぼる本が並べられています。
 
比較的有効と考えられるのは温泉療法、超酸性水治療、深層海水法、ソフトレーザーによる治療などです。
 
しかしどの程度の有効性があるのかという科学的なデータをはっきり示すことができるのはあまりないというのが実態で、たいていは体験談によるものやなんとなく効くというものです。
 
また、アトピー性皮膚炎に効くというのと完治させるというのとでは意味が全く違い、『アトピー性皮膚炎が治る』というような謳い文句の民間療法や高額のものは要注意です。
 
民間療法は補助療法として従来の治療を続けながら試みることを考えてください。
 
アトピー性皮膚炎はいろいろの原因が組み合わされて出現して来る病気であり、民間療法によって一時的に軽快したり悪化する場合もあるということを念頭に、主治医の先生とよく相談して開始してください。
アトピー性皮膚炎を根本的に治すには体質改善が必要と聞きましたが、どうなのでしょうか
現在アトピー性皮膚炎の遺伝的な体質としてはIgE抗体を産生しやすいというアレルギー体質と皮膚の表面を保護している防御機構に問題があるバリアーの障害 が考えられます。 この体質は親からの遺伝子によって決まっていると考えられておりその遺伝子を変えることは今のところ不可能です。
 
しかしこの病気は中学生位になると 一般的に改善することが多いのです。それは男性ホルモンの増加に伴う脂腺の発達によって皮膚の潤いが出てきたり、いろいろの抗原に対する慣れの状態(減感作または脱感作という)が自然に成立するために起こると考えられています。またこの病気には外的刺激などの環境的な要因や体調が多くかかわっており、抗アレルギー剤や漢方薬などで刺激に対する反応を弱めることは可能です。
 
太る体質の人が太らないようにすることは可能であり、それと同じで湿疹を引き起こすような刺激を避け、軽いうちに治療しスキンケアと体調維持を心がけることが大切です。
アトピー性皮膚炎の人はいろいろな皮膚病にかかりやすいと聞きますが、どのような病気になりやすいのでしょうか。
この病気の特徴はドライスキンで、皮膚のバリア機能(外界から皮膚の中を守る機能)が低下していることです。そのために皮膚の抵抗力が弱くなっていますので易感染性つまりいろいろの感染症に弱いということです。最近、汗に含まれ免疫力の一つである分泌型免疫グロブリンIgAが有意に減少していることも報告されています。
 
どんな感染症に弱いかといいますと、
細菌感染とくにブドウ球菌や連鎖球菌に弱く、伝染性膿痂疹 (とびひ)や毛包炎、汗腺炎など。
ウィルス感染とくにプールなどうつりやすい伝染性 軟属腫(みずいぼ)やヘルペスウィルスによってうつるカポジ水痘様発疹症
などがあります。
 
また、外界の刺激に敏感に反応し接触性皮膚炎(かぶれ)を起こしやすいのも特徴です。
かゆみのために目をこすったり、たたいたりするために白内障や網膜剥離などの眼合併症も重要です。これらの予防にはふだんのスキンケアとアトピー性皮膚炎の上手なコントロールが大切です。
アトピー性皮膚炎ですが、良くなったり悪くなったりを繰り返しています。どうしてなのでしょうか。?
その理由は6つ考えられます。
 
皮膚炎を悪化させるような原因(かぶれや皮膚の 乾燥など)が続いており、治療を中断すると悪化してしまう。
良い皮膚を維持するための スキンケアを行っていない。
ストレス、疲労、感冒、寝不足など体調不良をきたし抵抗力 (免疫力)が低下して皮膚炎を抑え込めない。
かゆみに対する対策が不十分でかき壊し て皮膚炎を悪化させてしまう。
薬に頼って生活改善を怠り、強い治療には反応するが弱い治療では悪化してしまう。
季節的な要因で皮膚のコンディションが変わり悪化してしまう
などです。
 
ではどうしたら良いかといいますと、
皮膚炎を起こしている原因を追求して 除去する。
治療をきちんとうけ皮膚炎を治す。
しばらく抗アレルギー剤を続けてかゆみ をおさえる。
良くなっても受診を中断せずスキンケア用の薬などを続けて良い皮膚の状態を維持する。
大量の薬を貰うことをせず、こまめに受診し体調改善や体質改善に努める
などです。
アトピー性皮膚炎ですが、入浴の仕方はどういうことに注意したらよいのでしょうか。
入浴の効果は、
皮膚を清潔にし、刺激物や細菌等を取り除く。
皮膚から水分を吸収し皮膚の潤いを保つ。
精神的にリラックスし自律神経を安定させる
などです。
 
では実際にどういう入浴の仕方がよいかといいますと、
できるだけ毎日入浴する。汚れを落とすだけならシャワーで済みますが保湿の目的でいえば湯船に入るほうが効果があります。できれば38度くらいの低温で20~30分程度湯船につかり角質に水分を吸収させてやります。
 
石鹸やシャンプーはできるだけ低刺激で脱脂力の弱いものがお勧めです。薬用やリンスの入ったものは避けたほうがよろしいです。
 
身体をこするのは気持ちよいのですがアトピー性皮膚炎にはよくありません。こするということは角質をはぎ取っていると認識し、手のひらでやさしく洗ってあげてください。
 
入浴剤は保湿剤入りのものがときに有効ですが、人によってはかぶれることがありますので注意が必要です。
アトピー性皮膚炎のみに有効といわれる外用薬”プロトピック軟膏"とはどのような薬なのでしょうか。
この薬はアトピー性皮膚炎にのみ適応の全く新しいタイプの薬で、従来より販売されておりました内服薬に続き、外用薬が1999年より国内発売されました。
 
アトピー性皮膚炎は皮膚の乾燥によって生じるバリア障害(外的刺激に弱い状態)と皮膚に入ってきた刺激やアレルゲンに過敏に反応するアレルギー体質によって生じますが、プロトピックはアレルギー反応、つまり過剰な免疫反応を抑制する薬です。
 
大変有効性が高い薬で、使い方をきちんと守れば副作用もほとんど心配いりません。
使い方のポイントは
・一日1~2回の使用で1回の使用量を守る
・傷のあるところやジクジクしたところには使用しない。
・妊産婦や授乳時には使用しないなどです。
※2003年12月より小児(2歳以上)用軟膏の処方も開始されております。
最近じんましんがよく出ます。内臓でも悪いのでしょうか。
じんましんの原因は大別しますとアレルギー関与のものとそうでないものに分けられますが、急性のものはアレルギー性のものが多く、また、一カ月以上にわたる慢性のものは原因不明の非アレルギー性の場合が多いのです。いずれにしても肝臓、腎臓などの内臓疾患によるものはほとんど無いといって良いほどわずかであり、皮膚の病気と考えた方が良いと言えます。
 
アレルギー性の原因
食物(青魚、貝類、卯、牛乳、大豆、ナッツ類、トマト、ホウレンソウなどの野菜、イチゴなどの果物、ジュースなど)、薬物(抗生物質、鎮痛解熱剤など)、食品添加物、微生物、昆虫、動植物などが原因になります。
 
非アレルギー性の原因
圧迫などの機械的刺激、温熱や寒冷などの温度刺激、日光刺激、カゼなどのウィルス、疲労やストレス、発汗、運動、アルコールなどさまざまです。
乾燥肌とが脂性肌とかよく聞きますが、どのように区別 してスキンケアはどう行えばよいのでしょうか。
肌質は4つに分類されます。
 
普通肌
皮脂は少なめで水分は多い肌で季節により脂っぼくなったりかさついたりする。これは肌の汚れの状態にあわせた洗顔料を選ぴ、化粧水や乳液で油分と水分のバランスを取ります。
 
乾燥肌
皮脂量は少なく水分も不足している。これは肌に水分と油分を十分に与える。油分だけ与えるのは良くなく保湿効果の高い化粧水、乳液、クリーム、美容液で水分と油分のバランスをとる。洗顔料はマイルドなものを選ぶ。
 
脂性肌
皮脂も水分も多く、ニキビなどが出やすい。これは朝晩に洗浄カの強い洗顔料で洗顔し常にさっぱりと清潔を保つ。収斂効果、皮脂分泌をコントロールする働きのある化粧水を用いる。とくにTゾ一ンはパックなども有効。
 
乾燥型脂性肌
皮脂量が多いのに水分が少ない肌で、ニキビなどが出やすいにもかかわらず肌がかさついている。これは朝晩に洗浄カの強い洗顔料を使い、そのあと保湿効果の高い化粧水や美容液で水分を十分に補うなどです。
乾燥肌なのに生理前になるとニキビが悪くなるのはなぜですか。ニキビはつぶしても良いのですか。
ご質問の方の肌は乾燥型脂性肌といって皮脂量が多いのに水分が不足している肌だと考えられます。  
この場合、肌荒れをおこしているにもかかわらずニキビが多くなります。これは乾燥による水分の喪失を防ごうと皮脂の分泌を盛んにするのですが、毛穴が乾燥によって硬くなったり化粧によってふさがれてニキビができやすくなるのです。さらに、生理前になりますと、「黄体期」といって黄体ホルモンが盛んに分泌されます。このホルモンには男性ホルモンと同じように皮脂の分泌を高める働きがあるため、ニキビができやすくなったり悪化しやすくなるのです。
 
この方の場合、脱脂力の弱いセッケンで洗い、ニキビの出やすいところは二度洗いしてください。洗顔後は保湿化粧水や油分の少ない保湿乳液を使いましょう。ニキビは自分ではつぶさないでください。跡が残ったり細菌を周りにばらまくことになります。病院では滅菌された器具で跡を残さないようにニキビを圧出しますので心配いりません。
唇がカサついてかゆいのですが薬用リップをつけてもよ くなりません。どうしたらよいでしょうか。
口唇炎ですが、ほとんどが皮膚の乾燥とかぶれによります。
 
とくにアトピー性皮膚炎がありますと表皮バリア機能障害のために口唇が乾燥します。また、口唇が乾くとそれを防ごうと口唇をなめるために乾燥がさらにひどくなります。こういう状態を舌なめずり皮膚炎と呼んでいます。また、かぶれの原因としてはマンゴ、パパイヤ、キュウイ、パイナップルなどの果物、山いも、醤油、口紅、リップスティック、歯磨き、クレンジングクリームなどです。現在使用中の薬用リップも合わない可能性があります。
 
その他の原因として日光による光線過敏症。ピタミンB2,B6あるいは鉄、葉酸欠乏による場合や偏平苔癬や円板状エリテマトーデスといった病気による場合もまれにあります。治療としてはパッチテストなどで原因を調ベ、炎症を抑える外用剤や保湿剤で皮膚の状態を改善します。ふだんティシュペーパーで強くこすったり、なめたり、強いセッケンで洗い過ぎないよう注意しましょう。
乾燥肌にビタミンAの内服が有効だと言いますが、ビタミンAにはどのような作用があるのでしょうか。
ビタミンAには、レチノールとβ-カロチンの2種類があります。レチノールは最初からビタミンAのかたちで動物性食品に含まれています。β-カロチンはプロビタミンAともいわれ、緑黄色野菜に多く含まれ体内で必要に応じてビタミンAに変わります。
 
ビタミンAの主な生理作用は目の網膜にある光を感じる色素(ロドプシン)の生成促進、胃腸や気管支などの粘膜を正常に保つ、健康な皮膚を作る作用に関わる(ビタミンAが不足すると皮膚や粘膜が乾燥して硬くなる)、等です。
 
近年、ビタミンAの不足がガンのリスクを高め、逆に充分なビタミンAは発ガンを抑制することが明らかになっています。しかし大量のビタミンAの摂取や皮膚病治療用に合成されたビタミンA類似物質の場合は少量の摂取でも催奇形性があるので妊娠中には注意が必要です。ビタミンAの1日の所要量は2000IU(鶏レバー4.3g)で、各種のレバーや、やつめうなぎ、ぎんだら等に多く含まれます。
毎年、6月になると顔や首、腕など日光に当たった所に湿疹が出ます。どうしたらよいでしょうか。
ふつう日光湿疹と呼んでいますが光線に対する過敏症が原因で、厳密に言いますといくつかに分類されます。
 
●多形日光疹
若い女性に多く日光の当たる所に小さな丘疹が多発し強い痒みがみられます。
 
●慢性光線過敏性皮膚炎
中年以降の男性に多く苔癬化といい皮膚が厚くごわごわになる難治性の湿疹で、場合によって皮膚リンパ腫様になることがあります。

●日光蕁麻疹
日光に当たると急速に蕁麻疹が生じ痒くなります。
 
●光線性接触皮膚炎
いろいろな香料や光感受性物質、植物、薬剤などが皮膚に付いて、その後日光に当たり皮膚炎が生じて来ます。
 
●光線過敏型薬疹
向精神薬、ニューキノロン系抗菌剤、消炎鎮痛剤、降圧利尿剤、経日糖尿病薬、抗ガン剤などを内服していてその後に日光に当たって湿疹が生じてきます。このように原因は多彩で専門的診断と冶療を必要とします。6月は年間で一番日差しが強い時期であり、帽子や衣類、サンスクリーンなどでの遮光が大切です。
ステロイド外用の副作用は怖くないのですか
内科、外科、小児科など、あらゆる科のどんなすばらしい薬でも使い方によっては副作用がありますが、これほど効果がはっきりした有用な薬はなく、使い方次第だどいえます。いくつかのポイントを述べましょう。
 
ステロイドは効力の強弱によって5段階に分けられますが、一番強いものと弱いものでは約百倍違います。しかし、この強さと副作用は必ずしも比例しません。効力の強い薬でも副作用の少ないものもあります。
 
皮膚は場所によりその厚さ、血管や毛包の数などで薬の吸収量が異なります。皮膚の状態や年齢によっても吸収が違ってきます。
 
皮膚の病状に合わせて薬を選び、また、ほかの薬を混ぜて使うことにより、単剤で使うよりはるかに有効性を高めることができます。
 
弱い薬であっても原因除去やきちんとしたスキンケアをしないで、漫然と使っていれぱ副作用がでることがあり注意が必要です。つまり、専門的な知識によって正しく使えば副作用は怖くないと言えます。
最近頭のフケがひどく鼻のわきや耳の中が赤くカサカサしてかゆくなります。何の病気でしょうか。
それは脂漏性湿疹(しろうせいしっしん)という病気です。
 
これは頭、顔面、前胸部、腋窩、陰股部などの脂漏部位(皮脂が出やすい部位)に一致 して赤くカサカサした湿疹ができる病気で、フケ症もこの一種です。皮脂腺が活発化する思春期以降の年齢層に生じます。原因は皮脂が常在細菌によって分解されてできる分解産物や過酸化脂質が皮膚に刺激を与え皮膚炎を生じます。皮脂分泌過剰が原因と考えられますが、最近ではマラセチアというカビも原因の一つと考えられてきています。
 
増悪因子としては、ビタミンB2B6の欠乏や疲労、寝不足、ストレス、胃腸障害などが関与していると言われています。 治療はステロイドや抗真菌剤の外用や抗ヒスタミン剤やビタミン剤、整腸剤などの内服が有効です。日常の注意として糖質、脂質が少なく、ビタミンB2、B6や食物繊維の多い食事を心掛けます。
 
シャンプーは毎日行い低刺激のものを選びます。寝不足や疲労、ストレスも避けましょう。

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