Q8 アトピー性皮膚炎の人はいろいろな皮膚病にかかりやすいと聞きますが、どのような病気になりやすいのでしょうか。

A8 この病気の特徴はドライスキンで、皮膚のバリア機能(外界から皮膚の中を守る機能)が低下していることです。そのために皮膚の抵抗力が弱くなっていますので易感染性つまりいろいろの感染症に弱いということです。最近、汗に含まれ免疫力の一つである分泌型免疫グロブリンIgAが有意に減少していることも報告されています。
どんな感染症に弱いかといいますと、
細菌感染とくにブドウ球菌や連鎖球菌に弱く、伝染性膿痂疹 (とびひ)や毛包炎、汗腺炎など。
ウィルス感染とくにプールなどうつりやすい伝染性 軟属腫(みずいぼ)やヘルペスウィルスによってうつるカポジ水痘様発疹症
などがあります。

また、外界の刺激に敏感に反応し接触性皮膚炎(かぶれ)を起こしやすいのも特徴です。
かゆみのために目をこすったり、たたいたりするために白内障や網膜剥離などの眼合併症も重要です。これらの予防にはふだんのスキンケアとアトピー性皮膚炎の上手なコントロールが大切です。




Copyright (C) ryokuseikai. All Rights Reserved.
http://www.skin.or.jp